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Webデザイナーという仕事

グラフィックデザイナーとの違い、必要なスキル、働き方までを一気に俯瞰します。
「自分でコードを書く必要はない」ことも、ここで明示します。

グラフィックデザイナーとの違い

「紙の世界」と「Webの世界」では、成果物もワークフローも前提が違います。
まず押さえておきたいのは、Webは"納品して終わり" ではなく、公開してからも更新し続けるメディアだということです。

観点 グラフィックデザイナー Webデザイナー
成果物 印刷物(紙・看板など) Webサイト・Webサービス
サイズ 固定(A4・B2 等) 可変(PC/タブレット/スマホ)
納品形式 入稿データ(AI / PDF) デザインデータ → HTML/CSS 実装
修正 印刷前までが勝負(刷り直し不可) 公開後も更新し続ける前提
関わる人 印刷会社・クライアント ディレクター・エンジニア・クライアント
💡
ポイント

一番の違いは「更新し続ける」という前提があること。紙は刷ったら終わりですが、Webは公開してからが本番です。この感覚の違いが、ワークフロー全体に影響してきます。

Webデザイナーに必要なスキルセット

大きく 3 領域+α。「コードを自分で書けるかどうか」は必須スキルではありません。むしろ重要なのは、設計と判断、そして人と AI に的確な指示を出す力です。

SKILL 01

デザインスキル

UI・レイアウト・タイポグラフィ・色の扱い。グラフィック出身の方は、ここがそのまま強みになります。

SKILL 02

ディレクションスキル

クライアントの要件整理・進行管理・チーム内外のやりとり。実は、ここが一番比重が大きかったりします。

SKILL 03

最低限の Web 知識

HTML / CSS を読めるレベル。エンジニアとの会話で困らない程度があれば OK。

SKILL 04 / 重要

コードは "自分で書かなくて大丈夫"

コードを書くのはエンジニアやAIの役割です。デザイナーは「設計して渡す・指示する」側でOK。ここ、よく誤解されるポイントです。

🎯
大切なこと

コードが書けなくても大丈夫。大切なのは「何を作りたいか」を人やAIに正しく伝える力です。これがあれば、Webデザイナーとして十分に活躍できます。

Webデザイナーの働き方

大きく 3 パターン。グラフィック出身者の最初の一歩としては「副業」または「フリーランスで小規模案件から始める」が現実的です。詳しい始め方は Page 07 で扱います。

インハウス

企業のデザイン部やマーケ部などに所属して、自社サービスをじっくり育てていく働き方です。

副業

本業を持ちながら週末や夜間に受注するスタイル。初心者の入口として一番現実的です。

フリーランス

独立して複数のクライアントを並行で受注。営業・見積もり・契約まで自分で行います。

このガイドの立ち位置

本ガイドは「デザインはできるが Web が未知」という方向け。Page 06 でクライアントワーク、Page 07 で始め方を詳しく扱います。

Webデザイナーの守備範囲と、その外側

Webデザイナーとして仕事をするうえで、「ここは自分の担当か、エンジニアにお願いすべきか」を判断できることはとても大切です。
クライアントへの説明、見積もり、チームへの依頼——すべてがこの線引きで変わってきます。

Webデザイナーの範囲外(エンジニアが必要)

  • 会員機能・ログイン・マイページ
  • EC カート・決済処理・在庫管理
  • 予約・申込システムのバックエンド
  • データベース設計・API との接続
  • セキュリティが絡む個人情報処理
  • サーバーサイドのプログラミング全般

グレーゾーン(外部サービスで代替できるケースも)

  • フォーム送信処理 → Formspree / Google Forms で代替可
  • 簡易ブログ機能 → WordPress / Notion API で代替可
  • メルマガ・自動返信 → Mailchimp / SendGrid で代替可

「わかりません」と言える勇気が、信頼をつくります

範囲外のことを正直に伝えて、適切な専門家につなげるディレクターは、クライアントから長く信頼されます。「持ち帰って確認しますね」「ここから先はエンジニアと一緒に検討させてください」——そう言える人こそ、結果的に大きな案件を任されるようになっていきます。