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クライアントワークの実際

出会い方から納品・運用まで。
"制作スキル" と同じくらい大事な "仕事としての進め方"。

クライアントとの出会い方

大きく分けて 4 経路。いきなり 1 から営業、ではなく "つながりから始まる" ことが多いです。

既存のつながり

友人・知人・元同僚からの紹介。最も始めやすく信頼関係も早い。

SNS / ポートフォリオ

発信経由での問い合わせ。Page 07 のポートフォリオ話とつながる。

クラウドソーシング

ランサーズ/ココナラ等。価格勝負になりがちです。

エージェント

常駐型フリーランス向けの紹介会社を経由。

はじめての打ち合わせで聞くこと

"何となく" で進めると後工程が崩れてしまいます。最低限ここを押さえる。

  1. 目的なぜ Web サイトを作るのか/作り直したいのか
  2. ターゲット誰に届けたいのか・そのペルソナの行動特性
  3. KPI成功の基準は何か(問い合わせ数/売上/認知)
  4. スケジュール公開希望日・マストとベスト
  5. 予算上限・優先順位
  6. 運用体制公開後に誰が更新するのか
  7. 参考サイト好き/嫌いを 3 サイトずつ
  8. 🎯
    最も大切なのは

    「目的」が曖昧なまま進めると、全工程が迷走します。「かっこいいサイトがほしい」だけでは目的ではありません。「問い合わせを月30件に増やす」「採用ページ経由の応募を得る」——具体的なゴールを引き出しましょう。

提案・見積もりの考え方

"時間単価 × 工数" ではなく「価値ベース」で考える習慣を。

項目の分解:ヒアリング/設計/デザイン/実装/運用と、工程ごとに見積もる。
範囲の明記:含まないもの(素材撮影・原稿作成 等)を必ず書く。
修正回数:無制限にしない。2〜3 回までが一般的。
支払い条件:着手金・中間金・納品後、のタイミングを明示。

制作中のコミュニケーション

沈黙はトラブルの温床。"見せながら進める" がベスト。

定例ミーティング:週 1 or 隔週で 30 分でも良いので固定する。
早い段階で画面を見せる:ワイヤーの段階で共有するほどズレが減る。
悪い知らせほど早く:遅延・不具合は隠さず即共有。
議事録を残す:Notion / ドキュメントに決定事項を記録。

トラブルを防ぐための契約・仕様書

"口頭だけ" は必ずトラブルになります。最低限の書面は必ず残しましょう。

必ず書面にしておくべき 5 項目

① 納品物の範囲(ページ数・画像点数)/ ② 修正回数と追加料金/ ③ 著作権の帰属(納品後にクライアントへ譲渡か、制作者保持か)/ ④ 検収の条件・期限/ ⑤ 支払いタイミングと遅延時の対応

01稼げる案件の選び方——「作画カロリー」を意識する

どれだけ丁寧に仕事をしても、最初の案件選択で採算が決まることがあります。「作画カロリー」——その案件にかかる設計・実装・調整コストの総量——を見積もる力が、Web デザイナーの収益を左右します。

作画カロリーが高い案件(低単価で受けると危険)

  • 複雑なアニメーション・インタラクション多用
  • カスタムイラスト・オリジナルビジュアルが必須
  • ページ数が多く、コンテンツ量も膨大
  • 多言語対応・会員機能など複合要件
  • 要件が曖昧なクライアント(修正が青天井になりやすい)

カロリー低く・高単価を狙いやすい案件

  • LP(1 ページ完結・明確な目的)
  • WordPress テーマのカスタマイズ
  • STUDIO や Wix などノーコード CMS 案件
  • 定期保守・更新作業(継続課金モデル)
  • 要件定義・ワイヤーフレームのみ(上流工程特化)

省エネで高単価を狙う——それがプロの発想です

AI を使えば実装コストは下がる。でも設計・確認・コミュニケーションコストは下がらない。だからこそ、上流工程の価値はむしろ上がっています。コードを書ける量で勝負するのではなく、案件の "重さ" を見抜いて選び取る判断力が収益を決めていきます。

02月 1 万円で「止まらない開発環境」を作る発想

開発にかかるコストは「時間」だけではなく「AI のトークン使用量」も含む時代になりました。どの AI ツールに何を任せるか——その設計力が、採算を決めます。

現実的な AI 開発環境の例(月額目安)

Claude Code
¥2,500〜3,000 / 月
要件定義・実装計画・レビュー・仕様書作成
Cursor
¥2,000〜3,000 / 月
コーディング・実装の実行担当
Antigravity 等
¥数百〜数千 / 月
デプロイ・Google Workspace 連携・自動化
合計 月 ¥10,000 前後で、役割分担された「止まらない開発環境」が成立する。

考え方

MAX プランを無制限に使っても、採算割れなら意味がない
AI のトークン消費量は、案件の複雑さ・開発難度にある程度比例する
つまり「AI に何を頼むか」を設計できる人が、コストを制御できる
Claude Code → 計画と判断、Cursor → 実装、Antigravity → 運用という役割分担が「省エネ高単価」の一形態

案件種別ごとの採算目安

案件種別目安単価目安工数
LP(シンプル)3〜8 万円3〜10h
コーポレートサイト15〜50 万円40〜100h
WordPress 構築10〜30 万円20〜60h
EC サイト30〜100 万円+100h+
保守・更新(月額)1〜5 万円 / 月数 h / 月
上流工程のみ(要件定義・WF)5〜20 万円10〜30h